ホスト、期間工になる (PART1)

アイシン編

 初めまして、希代の期間工、仲本です。

 今回は私がホストから期間工になるきっかけとなった話をしようと思います。私は期間工になる前はホストをやっていました。2010年代、新宿歌舞伎町の区役所通りにある従業員20〜30人程の小箱ホストクラブで働いていたときの話です。 

 まずホスト時代の私の一日のスケジュールは

  • 昼の12時くらいに起きる
  • 女の子に営業メールする
  • 同伴の予定があればデートしてから店に入る
  • 同伴が無ければ17時出勤→メイク→掃除→ミーティング
  • 18時〜24時まで仕事
  • アフターの予定があればデートする

 大体こんな感じでした。フルタイムなら週6でこなすので酒に弱い人はかなりきついでしょう。営業メールも慣れるまでは大変です。テンプレみたいな文章送っても売り上げには繋がらないので姫ひとり一人に特徴的な文章を送らないといけないからです。

 次に店のシステムは

  • 営業時間は18〜24時
  • 日当6000円
  • 日当+売り上げの50〜70%が月給
  • 罰金は特に無し
  • 無料の寮付き

 営業時間は6時間しかありませんが時間外にやる事が多いので実働はもっとあります。
 日当が出る店だったので駆け出しの子にはありがたいシステムですね。家出同然で無一文で転がり込んでくるような子って結構多いんですよ。最初は指名取るの難しいのでしばらくは日当で凌いだりします。
 月給は日当+ランキングのボーナスとか含めて売り上げのMAX70パーセントくらいです。商品の値段はスーパードライ350mlが1500円、鏡月375mlが3000円でした。これは歌舞伎町基準でいえば安い部類に入ります。だいたいスーパーで売っている6倍くらいの値段でしょうか。あとはシャンパンやらワインやらが何十、何百万で置いてあります。一番高いのは600万でした(名前忘れた)。ですので600万のボトルが一本でも入ればランキング入りは確定なので400万近く入るわけですね。いや〜夢のある世界ですね!ブログ書いててまたやりたくなってきました。

 

ホストに限界を感じる

ホストは稼げるか?

 皆さん、ホストって儲かる職業だと思いますか?
結論から言うと [殆どの人が儲からない] です。その理由を説明しようと思います。

そもそも売れない

『小箱の芸能界』という表現がホストクラブに当てはまるでしょうか。ルックスやらトークに自信があって、自分自身を売りにすることができる人達が集まってきて売り上げを競い合う人気稼業なので、当然かっこいい人や面白い人と勝負することになるわけです。

 マジで才能いるやん!って入ってみて感じましたね。自分よりかっこよくて面白い人なんていくらでもいて、クラスで5、6番めくらいのモテ度ではホスト界の土俵にすら上がれません。その中で女の子を楽しませていかに売り上げを作り出すかを考えていかないといけないので、マッチングアプリで営業したり、女の子の中で流行っているものをリサーチしたり、売れっ子のトーク術を学ぶ必要があるのですが、ほとんどの人は諦めてそういう努力をする前に辞めてしまいます。 

 わたしはミジンコ並みの戦闘力だったので、とりあえずオシャレしてみたりお笑いの動画を見てトークを盗んだり、ヘルプについてヨイショしまっくたりしてほそぼそとやってきましたが、軽い気持ちでホストクラブに入ったので最初の方は痛い目を見ました。売れている人はほんの一握りの世界なのです。

出費が多い

 まず交際費です。女の子にお金を出して貰うだけでは離れていってしまうので繫ぎ止める為にプレゼントしたり旅行に行ったりする必要があります。収入と支出のプラスマイナスを考えて最大限の売り上げを上げれるように駆け引きを行う訳ですが、金に対する感覚がバグってくるのと、常に酒を飲んで酔っている状態でまともな思考ができなくなっていて、高額なプレゼントを上げちゃったりするのです。私は収入の4割くらい、女の子が10万のお酒を入れたら6万くらい入るとして、2万4千円くらいのお返しをしていました。あとは仲間や後輩と飯行ったりして高級焼肉を奢ったりして湯水のように金が飛んでいきました。

 次に家賃です。営業時間やアフター関係で、終電までに帰ることはできないので基本的に歌舞伎町から徒歩圏内に住みます。歌舞伎町近辺ってだけでもバカ高いのですが、水商売の人は普通に家を借りるのは難しいので割高の水商売専用マンションを借りる必要があります。これがめちゃくちゃ高いし得体の知れない人達が住んでいて怖かったです。

 最後は自分への投資です。ホストに来る女の子ってホストっぽい人が好きな子が多いので、私の時代はザ・ホストみたいな高いスーツを着て高いアクセサリーじゃらじゃら身につけた方がモテやすかった時代でした。要は女の子は非日常を楽しみたい訳で毎回同じ安いスーツを着ててもモテないので、それなりのモノを身につけた方が売り上げにも繋がるのです。ですのでそれなりのモノを買うのですが、ここでも金銭感覚がバグっているのとドランク状態でまともな思考ができなくなっていて身の丈以上のモノを買ってお金がなくなってしまうのです。

売れる期間は短い

 やはり歳を取ると売れなくなってきます。売れるのは20代まで。30代になると自分の容姿が劣化してくるのと、下から若くてエネルギッシュな人が次々に入ってくるので競争に勝つのが厳しくなってきます。40代とかでも続けている人はいますが、そういう人はトーク力とか接客術など強力な武器を持っている人が生き残っているという印象でした。

 以上のことから水商売って思ってる以上にお金が貯まりません。あぶく銭ってやつですかね。目標を持ってやっていても夜の世界に呑まれてしまい、堕落していく人がとても多いんですね。私も勿論その一人で全然貯金していませんでした。水商売をこれからやろうっていう方はお金と意志の管理をしっかり行っていくことをお勧めします。

肝臓が逝く

 怠惰で自堕落な生活を続けていた私は、元々の酒好きと仕事柄、毎日浴びるほどの酒を飲んでいました。しかし徐々に体調が悪くなっていき酒を飲める量も下がっていきました。ビールを数缶飲んだだけでも体に異変を感じるくらいになっていたので、検査してみると肝臓の数値が基準値を大幅に超えていて、ドクターストップを宣告されました。
 このときの私は売り上げも大したことないし、年齢も重ねてきていたので、そろそろ潮時なのかな、と思いました。このままやり続けても人生詰むだろうし真面目に就職して足を洗うか、と決心したのです。

期間工という存在を知る

 

 就活すると決めたものの、まともに働いたことの無い私はどういう風に就活すればよいか分からなかったので、とりあえず求人誌を見てみましたが、待遇の良い求人は要資格や大卒が条件のところばかり。高給望むならマグロ漁船か原発除染とかか?とも考えましたがチキンの私にはそんな勇気はありません。ハローワークに行っても履歴書書いて水商売してた事話したくないな、嘘書いても保険とかでバレちゃうのかな?っと考えてしまい億劫です。


 友人に就職について何か良い案はないか聞いてみると、「期間工ならワンチャン狙えますよっ。」

この一言から私の期間工ライフは始まりました。

PART2に続く→

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